
『THE DEPARTED』
2006年 アメリカ
観て来ました、『ディパーテッド』。
ところどころで、(あ、スコセッシしてる♪)というシーンがありました。
ただ、監督は
こんなことも発言していて、複雑・・。
リメイク製作というのは、オリジナルに惚れこんだ人が作りたくて作りたくて・・というので始動するわけではなさそうですね。
いろいろ大人の事情もおありなんでしょうね。大変ですねえ・・。
監督には、またオリジナルをバシっと作っていただきたいものです。
(監督の
インタビュー)
以下、ネタバレしてます。
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うーん、大味・・・というと悪口になってしまうかな・・
えーと、あのオリジナルの余韻を引きずる苦悩と情念、言葉にならない悶々世界は一切なし。あくまでサッパリ割り切ったアメリカのお話になっていました。
さすがハリウッド。
ただラストのネズミには私、吹き出しちゃいましたが^^;
(あれは必要なんだろーか??)
『無間道』ではなくて『死者たち』なんですから別モノなんですね。
のっけから、元々移民のアイリッシュのお話だ!と宣言されるので、諸々を切り離して物語に入れるのがよかったです。
テンポもよく2時間半あっという間でした。
まぁ、同じシーンになると、ついオリジナルを思い浮かべてしまうのが辛いけれど。
(そりゃそーですよねー。リメイクなんですもんねー)
アイリッシュだけど、アイリッシュ同士で強い連帯感があるかというとそうでもなく、意外に個人主義なんだなと思いました。
警察側も、人情なんて感じないし。
どこへ行ってもやるかやられるかという感じで、香港な友愛は全然なし(笑)
マーティン・シーンの役に唯一安らぎをほんのり感じるけれど、なんせ出番が・・。
マット・デイモンの役はなんだか薄っぺらに感じてしまいました。
彼の内面が、どうなっているのかわかりずらいというか。
自己保身のためなら何でもやる、のしあがる、という風でもなかったし。
もちろん自分の立場にそう疲れてる風でもなく、完全にフツーの悪役?
(私、オリジナルのラウに感情移入過多だったので、気になってしまって>笑)
この役なら、「俺もネズミだ」男を撃たなくてもいいような。むしろ生かすほうが自然だと思ったんですけど・・。(それでは変?)
女医さんが、これまた二人の男の間で何を考えてるのかよくわからず・・。
マットが裏切り者とわかったあとの冷酷さ加減たるや、まあ・・^^;
レオナルド・ディカプリオは、元々上手いのでどんどん彼にしかできない役がきたらいいのに・・と思います。
今回もキリキリと張り詰めたものを感じさせてくれてよかった(オリジナルを知らなければさらに楽しめたかも)ですが、ジャック・ニコルソンがあまりにニコルソンなのでちょっと幼く見えてしまって残念でした。(あ、マットも)
いや、設定からしたら十分なんですけど、周囲がオッサンばかりだから。
(トニーとアンディは、さすがに疲れ切った男の色気がたっぷりだったしなあ)
ニコルソンは、いかにも成り上がり者で生命力旺盛でぎらぎらしてました。
親しみやすいオッサンに見えるのに、たまにすーっと凄みを感じてかなり怖いオリジナルのエリック・ツァンの味わいとはまた全然違うタイプ。
あ、出てくる中国側の言葉、広東語でしたねえ。
携帯の使い方は、苦心されてるようでしたねえ。(バイブにしたり音鳴らしたり)
吃驚したのは、久しぶりのマーク・ウォルバーグ。
アカデミー助演男優賞ノミネートって、どんなかしらと楽しみにしていたら!
やけに締まった貫禄があり、余裕の陰湿ぶりが堂に入ってて嬉しくなりました。
ディカプリオとの『バスケットボール・ダイアリーズ』から何年経ったかしら・・と思わず感慨深くなったりして。(懐かしすぎ。確か暗い映画だったような??)
これを見て、オリジナル3部作をたくさんの人が見てくれたらいいですね〜♪
でも、やっぱり私は、
センチメンタルな香港版が愛おしい!!
≪私的メモ:大昔の感想≫

『無間道』(インファナル・アフェア)
2002年香港
【監督】アンドリュー・ラウ、アラン・マック
初見。DVDを借りて見ました。これは、「イヌ」のつらさと哀しさに疲れ切っていっぱいいっぱいになっている男二人のお話だったのですねー。泥臭さはあっても、ドライな非情さはない。二人は「こんなはずでは」と後悔し続けている。意外だったのは、10年以上「濃くて暑くて苦手」でご無沙汰していたアンディ・ラウがいい歳の取り方をしてるなぁ、と思ったこと。だからというわけじゃないのですが、私は思い切りラウに感情移入して見てしまいました。ラウの弱さ、脆さにハラハラやきもきさせられてしまった。トニーさんはもちろん上手い。エリック・ツァン(ウマ怖い〜。ボスはこうでなきゃ。)にジっと見られているときの紙のようになってる表情。人情派警視(アンソニー・ウォン素敵)の衝撃のシーンに直面したときの眼差しも、トニーさんの専売特許ともいうべき、さすがの演技。(そのあと頭を抱えるのは反則だと思うわー。思わずよろめくもん。)でも、アンディもよかったの。ヤンに対して、俺の気持ちがわかるのはお前だけだ、という一方通行気味な友情を感じてる表情が切なくて。やっと見つかった拠り所というか最後の希望を、自分以外の人間の手で簡単に断たれた時に思い知る、己の業の深さというんでしょうか、それに打ちのめされてる表情とか。やりすぎ感もなくてよかったです。なんといってもスーツが似合うのなんのって。閉じたエレベーターの中で、自己保身を差し置いてまず湧き上がったに違いない手前勝手な復讐の銃声。ドアが開いて出てきた時には自分を取り戻してはいるけども、暗黒を抱えたままこれからどう生きていくのか・・・ああまさに無間地獄、というラストもよかったなあ。気になったのは二人の年齢と、やたらに鳴り響く皆さんの携帯。(大事なときに電池が切れそうなサムの携帯も!)エンディングのデュエットに至っては、もう・・・。やれやれ、なんてセンチメンタルなお話なのでしょーね、この映画は!(涙)。とっても面白かったです。
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