Dark Matter(邦題:アフター・ザ・レイン)


『Dark Matter』 2007年 アメリカ

リウ君とメリル・ストリープ、エイダン・クインが共演というので楽しみにしていた作品。
ようやく借りることができました。初見。

で。
うーん、これは辛いわあ。
大学というある種特殊な研究機関にはこんなことは意外に多いだろうから。
アメリカで実際に起こった事件をもとにしているそうですが、実に痛々しい。

なぜ彼はもっとうまく立ち回れなかったのか。
カルチャーショックもあったようですけど、大学だもの。
教授の不興を買ったら未来が困難なのはどこの国も同じはず。

でも、あまりに純粋に熱心に教授を尊敬し信頼し、研究にいそしむばかりの彼は
腹黒く自分の立ち位置をキープすることまで頭が回らなかったのね。
学位だけもらってあとは自分で自分の研究のためだけに逆に何者かを利用する、
最大限にコネを使う、そういう視点の変え方だってあったろうに。
「ローレンス」(だったかしらん?)と名前を変えて教授の手足となり西欧世界に溶け込んで見せることは決して誇りを失った生き方ではなく、あくまでも戦術なのだ、となぜわからなかったか。

お人よしの好青年は、指導教授のダークさと器の小ささにショックを受け
最終的には必要以上に挫折感、失望を味わい、必要以上に自分を追い詰めてしまった。
ましてや留学生の身、言葉や文化の壁、
どうしたって無意識の差別意識にさらされずにはおれない。孤独だ。
ライバルが同国人だったのも焦燥感をあおる大きな一因だったに違いない。
親の期待もある。プライドはずたずただ。

素晴らしい研究者は人格者か?人格者だから教授になれるのか?
否。まずは政治力と運だ。なんてきっと考えたこともなかったのよね。あーあ(T_T)

超優秀な青年を、その優秀さに脅威を覚えたからこそ潰しにかかった教授の罪は重い。
同じ西洋人でないからこその嫉妬と嫌悪もアホである。
でも、そういうもんなんだ、現実は。と、ここは怒りをおさえてしたたかにいってほしかった。

中国人留学生仲間の友情や、ボランティア女性(メリル)の愛情、賢い秘書の女性のそれとないサポートも残念ながら彼を暗い世界から元居た明るい場所へ引き戻してやることができなかったという無情さ。

メリルとのシーンもものすごくうまかったけれど、むしろグッときたのは
落ち込み打ちひしがれている彼に、友人が「散髪してやるよ」というシーンでした。
リウを心配しながら、気分転換になればいいんだがなーという感じで鋏を入れる友人と、
されるがまま黙って涙を流しているリウ。
う・・・(T_T)
なにしろリウ君なので、そりゃあもう気の毒で気の毒で見ていられないのです。うまいだけに。
天真爛漫な前半のリウ君には自然に笑みを誘われ、後半では胃が痛くなる辛さを味わうことになりました。

それと、妙にメリルの資産家の夫が気になったなー。
もう留学生につきあうのは疲れたよ・・という彼。
彼は金銭面などでずっと留学生支援をしているようなのですが、(ほとんどメリルのため)
どうしても妻のようには留学生たちと打ち解けられず、彼らを理解したいけれども無理、
もうすっかり疲れてしまった、と言うのです。これもまた本当だろうと。
同じ留学生でも色々な考え方や立場の人間がいる、という描き方も含めて興味深かったです。
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キング・アーサー


『KING ARTHUR』2004年 アメリカ


男前がバタバタと死ぬ映画でした。


いつになったら『シャネル&ストラヴィンスキー』を観られるの〜とやきもきしながら
まっつー目当てに借りたのですけど。初見。

あはは、円卓が大きいわ(笑)
騎士の造形と共に、自分のイメージとかなり隔たりがあって笑えてきました。

七人の侍を意識してるよーな7人の騎士たち。

合戦のシーン、7人対200人とか、地上の肉弾戦?とか
正直『300』や『レッド・クリフ』が恋しくなっちゃいましたけど。
キーラちゃんはいつになったら出るのかしら?と思ったら50分経ってようやく登場。
弓の引き絞り方が良かったです。実に凛としていてねー♪

アーサーは、ラストに近づくにつれ頭にくることばかり口走り始めるのが難ではないか?
指揮官的な立場の人にああいうことを言わせたらいかんわ。
(私がランスロットなら化けて出るし)

ランスロット役の俳優さんて、『タイタニック』の最後のほうで救助にきた側の人じゃないかしらん?
小舟に乗って、なんとかかんとか〜と言いながら灯を振ってた人に似ている。
いいなあ、この人の面構え、と思ったら、ステラン・スカルスガルド!!(嬉)
ティル・シュヴァイガーが…ああ、なんてもったいない使われ方・・・
金髪の騎士は、『トエンティマン・ブラザーズ』で手作りソーセージ食べてお腹を壊していた人・・・
そしてお目当てのまっつーは、最初髪の毛が邪魔でねぇー、も、お顔が見えんではないの!
とかき分けてやりたい感じでしたけども。彼もやっぱりかなりもったいなかった。

せっかく皆、馬に乗っているのに。


早くストラヴィンスキーなまっつーを観たいものです。


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そういう時期なので、あれやこれやいろんな仕事を片づけつつ どーしたもんかしらねー 
と考え込んでいたら、わはは。やった。
付いてたケーブルの画面にマシュー君が映りましたわ(嬉)
新作映画の紹介みたいでしたけど、髭面でも爽やか。
ちょっと悪そうなとこもそのままでとても素敵でした。
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優雅な獲物
『優雅な獲物』 ポール・ボウルズ著 新潮社


えらく長いことほったらかしにしていた短篇集『優雅な獲物』 。
まるで御伽草子とか「○○県の民話」、を読んでいる感覚だった。
「○○県の民話」は決してめでたしめでたしとはならない、なんとも残酷だったり不条理だったりする話のオンパレードで子ども心に恐れをなした本ですが。ただ、その恐ろしさは庭に埋めたくなるような類のものではなく(8歳の時「世界のこわい話」という本をビニールに包んで裏に埋めてしまったことがある>笑)、どこか不思議に惹かれる部分があった。

調べ物をしていて、ふとそのまま手にとって読み始めたら止まらなくなった次第。以前は”遠い挿話”で息切れし、そのままほったらかしになっていたのに。

特にぐわっと惹きつけられたのは、”庭”と”学ぶべきこの地”。
”庭”の<男>のためにスクリャービンのPoème-nocturneを何度もかけた。Poème-nocturneとこの短篇集はとても相性がいいんじゃないかしら。(?)

ボウルズはもともとは作曲家だったというのも知らなかった。その作品をぜひ聴きたいと思いました。


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あるひとへ
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レス・ザン・ゼロ



『LESS THAN ZERO』
 1987年 アメリカ

ゴールデン・グローブ賞の授賞式をようやくケーブルにて見ることができました。
わはは。ロバート・ダウニー・Jrのスピーチが笑える。
やっぱり彼はサービス精神旺盛なんだなあ。
(子は、ケヴィン・ベーコンを見て「この人好き!」と叫んでいた)

ちょうどその晩に『レス・ザン・ゼロ』もやってくれたので久々すぎるほど久々に観賞。

ああ、アンドリュー・マッカーシーが、ロバート・ダウニー・Jrが、
ジャミー・ガーツ(と当時は言っていた気が)が、
そしてジェームス・スペイダーが! 

懐かしの兄貴たちが若いわ〜〜


映画は原作とはちょっと違っていて、
高校時代は原作の途方もない厭世感にずーんとやられたクチなので
どうしても違和感がぬぐえないままの部分があるのですけど、
それでもスクリーンにやき付けられた役者の輝きというのは、これはもう永遠なのですねぇ。

ロバート・ダウニ・Jr、これ以上ないというくらい繊細。
初めて見たのがこれだからなぁ…何を見てもどこか心配になるのよね。
いかにも80年代なスーツ姿(好き)のアンドリュー・マッカーシーも
きちんとしたおぼっちゃまがよく似合う素敵な兄貴でした。
そして私は当時は悪役の多かったジェームス・スペイダーを特に贔屓にしてました(笑)

みなさま、お元気で末長くご活躍くださいませ♪



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世界は分けてもわからない


序盤はじっくり(つまり数日ほったらかしにしたりして)、
中盤から最後にかけては一気にのめりこみました。
おもしろい。
(どーでもいいが、マップラバーじゃないが方向音痴の私はどういう分類になるのかしらん)

わからないところはさっぱりわからんですが
読後はなにやら宇宙空間を見つめる時のあの気持ちにもなりました。

なにもかもが不思議だ。
第4章「ES細胞とガン細胞」以降はページを繰る手が止まらず。
N.エインジャー『がん遺伝子に挑む』もぜひ読もう。

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1.22



ヒースやーい。
まだまだ寂しいのよ〜〜
でも、あと2年もすればまた作品を再見できそう。



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理想の恋人.com


『MUST LOVE DOGS』 2005年 アメリカ

初見。

うーむ…。

ダイアン・レインにジョン・キューザックにクリストファー・プラマーなのだけど。
その上、ベンさんも出てるのだけど。

登場人物たちにゆっくりと感情移入するような”間”がないまませかせか展開していくので、
なんだかおいてけぼり食った気分のまま終わってしまいました(T_T)

ダイアン・レインて、本当はもっとゆったりとした空間にいてるほうが
その良さを引き出せるんじゃないかしらん。
そこでふと見せるなんでもないような表情がとても素敵なのに。
(ああ、『ロンサム・ダブ』を再見したい!!)
登場人物は多いけれどうまくそれが機能していないような感じがして。(私には)

原題は「犬好きのひと」という意味だそうだけど、
「僕の大事なコレクション」のようには犬がその役割を果たせてないのも無念だ。(あれは特別か♪)

人間、せめて家族といるときはゆっくりと落ち着きたいのじゃないか。
というか、彼女をホっとさせてあげてくれ〜と思っちゃいまして。
適度な距離感がないので、自分からするとだいぶしんどそうな家族愛だった…
(いや、あれは愛なのか?)
コメディだから笑ってればいいのかもしれないんですけど
なんだか、ひきつってしまったわ(^^ゞ


『ベスト・フレンズ・ウェディング』の彼が出てたけれど変わってなかった。
ジョン・『セイ・エニシング』・キューザックは、
一緒に大きくなったお兄さんみたいな勝手なイメージが一生消えそうもない(笑)
80年代の青春映画に出ていた人たちはみんなそうなのですけど。(みんな自分の兄貴♪)
とっつきやすいお顔だけどしたたかな感じもする押しの強そうなところ、昔と一緒(笑)

そんなどーんとでっかいボート職人役のキューザックと並んで歩いていても
ほとんどおんなじような身長のベンさん。(厚みは半分だけど(^^ゞ)
きゃ〜、スーツだわ〜、弁護士でジョン・キューザックの親友だって♪
とものすごく嬉しかったのに…
ああ、なんだか中途半端な役ねぇ…(T_T)
ベンさんだけでなく皆ねぇ…

この作品、登場人物たちの人格が大変つかみにくいんです。がっかり。
どーもこう、過去や時間を感じにくいというか、感情が表面的というか。
だからベンさんも軽いんだか友達思いなんだかなんも考えてないのか全然わからんのよ。
私の脳内補填が間に合わなかったのでいじけた、というか。
『エンジェルス・イン・アメリカ』ではあんなに人間くささを感じさせてくれたのになあ。
『いとしい人』だって出番は少ないながらとても良かったのに。

どの人もこの人も好き好き!と思えるところがなかなか見つけられず、残念でした。
でも出てる俳優は好き♪
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リトル・ロマンス

『A LITTLE ROMANCE』
 1979年 アメリカ

ダイアン・レインを見ていたら再見したくなったので借りました。

ああ、懐かしい…
ものすごく久しぶりで、かえって新鮮でした。
のっけの映画館のシーンからうきうきします。
見終わって街へ出た男の子が買い物し電車に乗り、そして家へ…という流れ、大好き。

さらに、すてきな終盤のシーン。
わかってるのにドキドキするのよね〜 
ああ、間に合うかしら・・と思って(笑)

ため息橋でのキスが成功したときの嬉しさといったら。
やっぱりこういう思い出は大事に大事に作ったほうがいいですね。
そしたら20年後、30年度、死ぬまで素晴らしい宝物になるものなあ。

二人ともちょっと変わった子なのが素敵です。
映画好きの男の子の「7」の書き方の真似をしたっけ(笑)
それに彼の買うバゲットに憧れたり。
(ああいう店でああいう風に買ってみたかったのよね)
ダイアン・レインは赤いスカートがよく似合ってとっても可愛い。
ハイデッガーなんか読んでいて、ちょっと悲しさを秘めてる女の子。
男の子も読んでるとわかって同士!とピンとくるシーンが楽しい。

意外な役のオリビエ卿もいいんですけど、(お友達の女の子もいい)
私は昔から女の子の義理父リチャード(アーサー・ヒル)が好きだった。
男の子のお父さんも息子思いの素敵なお父さんだし。


せつなく美しいラストは永遠だわ…



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